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INTERVIEW

職人が自発的に動き会社を良くしていく不思議な会社の秘密


不安などを取り除く安らぎの意味と、いかにも足場屋という名前にしたくなかった
ことからリリーフという社名にしたそう。

綺麗に整理整頓された足場用資材ヤードの一角に
野球のグローブや、サッカーボールが置かれている。
事務所からも楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
豪華さや派手な装飾はないが、事務所内も綺麗で清潔。
玄関も神棚もピカピカだ。

西東京にある足場工事業者、株式会社リリーフ。

職人の平均年齢は24.5歳と若く、活気ある人材が多い。
仕事が終わった後も職人が事務所からなかなか帰らない。
不思議な会社だ。
職人が生き生きと考えて行動する同社の秘密と、
代表取締役の落合氏がどんな人物なのか話を聞いた。

足場って何?という状況から始めた建設業の仕事


落合が建設業に出会ったのは高校3年生の頃。
地元の進学校に通っており、高校卒業後は進学して・・
とぼんやり考えていた頃だ。
知人に鳶をやらないかと誘われて、
特に強い思い入れもなく「働いてみようかな」と深く考えずに高校卒業と同時に足場会社へ入社した。
通っていた進学校で、卒業して鳶になったのは落合が初めてだ。

同期は9名。
2人の新人に1人のベテランがついて研修が始まった。
特に厳しい先輩の元について、ザ!体育会系の指導で育てられた。資材の名前を覚えてこなかったら腕立て伏せが待っている。そんな毎日ではあったが、そのお陰で体も心も鍛えられ、足場の知識もすぐに身についた。

3年後。同期は1人しか残っていなかったが、先輩と二人一組になって多くの現場をこなすようになっていく。
「毎日、だるいな~。早く終わらないかな~って思いながら、いつの間にか何年も続いてましたね。」と言いつつ、
昔から辛抱強く、そして静かながら独立心を持っていた。

勤めていた会社から営業もするよう言われはするが、現場で忙しい他の親方たちはほぼやれていなかった。


取引先銀行の方とも楽しそうに笑いながら、お話の内容は新事業のご相談。

そんな中、落合は営業にもチャレンジした。
時間があれば常に名刺を持ち歩いて
現場でもどこでもチャンスがあれば声をかけた。

コンビニで作業ズボンにペンキのついた職人風の人を見かければ「塗装屋さんですか?俺足場なんすよ」と声をかけて名刺を渡す。
車での移動中も、工事現場に出くわすと車を止めて名刺を配りに行ってみる。
単純に人間が好きなのだろう。
喋りが上手い訳ではないが営業は嫌いではなかった。
そして、自分が声をかけて名刺を置いていったことで
名刺一枚から何百万、何千万という仕事が来ることが嬉しかった。

落合29歳の時に完全に独立する。
会社からは長期間にわたって引き止めてもらったが、落合にも覚悟があった。
ちょうどその頃、父親が経営する会社が倒産する状況に陥り、
家族が倒産に苦しめられていた。
両親が苦労する姿を一番近くで見ていて、
「だったら俺がやってやる。」そう覚悟を決めていたのだ。
逆境をモチベーションにして、独立へのスイッチが入っていたこともあり
お世話になった会社、そして信頼する先輩を強い想いで説得し、
最後には「がんばれよ!」と言ってもらうことができた。

会社の方針で、独立に際して同僚を引き抜いたり、お客様をもらうことはせず、
完全に身一つでの独立だった。
あるのは「やってやる」という気持ちとトラック1台。

独立当初は怒涛の日々で、最初の1ヶ月は飛び込み営業、名刺配り、とにかく営業になることは何でもやった。
人工が足りないと聞けば飛んでいき、現場に出ながらも
お客さまになりそうな会社を見つければ飛び込んで名刺を置いていく。

現場、人材採用、見積もり作成、現場調査、、、
毎日どうやって乗り切ったのか、
今ではその頃の記憶があまりない。

とにかく自分がなんとかするしかないのだ。
1日24時間では足りない。
これまで会社に守られていたことを痛感した。

コツコツ続けた営業活動が実を結んで、
少しづつだが仕事が入ってくるようになり
創業2年目には会社の噂を聞いて職人が2名入ってきた。
ここから仕事の規模も数も上向いていく。

資材の調達ができない。
お客様に迷惑をかけることの辛さを思い知る。

自身が会社に勤めて親方として仕事をしていた頃には
足場資材の調達で頭を悩ませたことなど無かった。

経営者になって初めて本気で冷や汗をかき、
自社内でも資材購入に本格的に投資をし始めるきっかけになった出来事が起こる。

年末に向けて足場工事の繁忙期に入っていた頃。

自社用の資材をレンタル会社に予約してストックしていたが、たまたまそのストック分が他で使われてしまい、自社で使える分が無くなってしまった。

お客様には納期も伝えて、やれます!と請けた案件だったが、自社には資材がなく、手当たり次第にレンタル屋をあたるも繁忙期でどこからも借りることができない。

「現場が飛んでしまう。。」

冷や汗が止まらなかった。

お客様に連絡して、菓子折りを持ってすぐにお詫びに向かう。


資材ヤード。整理しろと職人に言ったことはないそうだが、綺麗に整頓されていた。

納期が遅れてしまうことや、
責任をどう取ればいいのか。。
お客様の元に向かう道中も、
頭の中は申し訳なさでいっぱいだった。
手汗と冷や汗、そして切羽詰まった落合の雰囲気からなのか、お詫びに伺ったお客様は状況を聞いて、許し受け入れてくれた。

「心の底から申し訳ありませんって本気で気持ちを伝えたからなのか、それとも俺が半泣きだったからなのか(笑)、お客様はびっくりするくらい落ち着いて『そうか。わかった。』と話を聞いてくれました。
あの時のお客様への申し訳なさは、今も覚えていますし、許してくれたことにも感謝しかなかったです。」

他の工事の納期も合わせてずらしてもらい、本当に寛大に処理してもらうことができ、
そのお客様とは今も良好なお付き合いが続いている。

しかし、その時はお客様に救われたが、このままではまた同じようなことが起きかねない。

これをきっかけに落合は資材購入を決心し、
すぐに動いた。

資材が増えるということは
資材ヤードもさらに広くしなくてはならない。
職人が増えて駐車場も狭くなってきたタイミングもあり
広い場所へと事務所を移転させた。
足場資材は決して安い買い物ではない。
資材投資に費やす金額はできたばかりの小さな会社にとっては大きな賭けだ。

それでも惜しまずに投資に踏み切れたのは
もう二度とお客様に迷惑をかけたくない、
という経営者としての責任の表れだった。

現在は一般住宅30棟分をまかなえるほどの足場資材が常時ストックされているが、
それでもまだ足りないと落合は話す。
今後も計画的に資材を増やし、いつでもお客様の要望に応えられる体制を整えていくそうだ。

職人たちが会社から帰らない。不思議な会社

会社ができて6年だが、その間に人材募集広告を出したのは4回ほど。
それ以外は知り合いの紹介や、横のつながりで入ってきた職人がほとんどだ。

会社設立当初は、せっかく入社した職人が入っては辞めていく、そんなことが続いた。
自分の中では一生懸命育てたつもりだったので、特に理由もなく辞めていかれるのは辛い。
会社をやっていて一番辛いのは人材が離れていくことだ。

特に理由もなく辞めていく、というのは
”自分が”相手とコミュニケーションを取れていないのかもしれない、
そう思った落合はまめに、
自分自身からコミュニケーションを取るようになった。

新人や、若手にも
「疲れてないか?」
「大丈夫か?」
とちょこちょこ個別にラインを送る。
以前から普通にやっていたことではあったが、
前にも増してまめに連絡している。

「まあ、職人からの返信は『お疲れ様です!大丈夫っす!』くらいなんですけどね(笑)」と笑う。
職人が辞めていくことを職人のせいにせず、先に自分の行動を改めるのが落合だ。

定例の職長会はもちろん、職人たちとのコミュニケーションを常に意識し、重要視している。
社長が上から職人を押し付けたり、
従業員から社長!社長!と持ち上げられるのが好きではなかったので
職人には自由に自分で考えて動いてもらいたいと常々考えている。
特に大きな変革や指示を職人に出すことはしない。


資材ヤードを回っていると、たくさんのサッカーボールや野球のグローブなどが置かれていた。仕事から帰ると職人たちが広場でスポーツをしているそう。

自由にしたら統制がとれなくなるかと思いきや、リリーフの職人たちは違った。
現場に遅刻しないように早く会社行こーぜ、と早く準備して出社したり、
一緒に野球やろーぜ、と職人同士が仲良く遊び始めたり、
勝手に助け合っていたり、
何かを強制するでもなく職人たちの繋がりが強くなっている。

「本当にいい子達ばっかで、
なんでこんなにしてくれるのか謎なんです(笑)。
みんなで連携して考えて動いてくれる。助かってます本当に。」
取材をしていて印象的だったのは
終始、落合から聞かれたのが
自社の職人への感謝の言葉だったことだ。

職人が会社のために自発的に動いてくれる理由を
謎だと落合は言うが、おそらく職人に対する感謝や
大切に思う気持ちが届いている結果ではないかと思う。
自分を大切にしてくれる人を大切にしたくなるのが
人間というものかもしれない。

「事務所に帰ってきてからも皆でよく喋ってます。またその声がデカくてうるさいんですよ(笑)。
仕事が終わった後にみんなで野球とかサッカーやるって言って、なかなか会社から帰らないし。
早く帰って休めばいいのに何やってんのか(笑)」と困りながらも嬉しそうに話す。

職人たちの仲の良さは人材の定着にも大きく役立ち始めている。
「ポツンと一人新しく職人が入ってきても、すぐ打ち解ける雰囲気があります。
いつの間にか一緒に野球やってたりですね。そのお陰で、前より人が辞めなくなりました。
仕事中はバリバリやってる番頭たちも、仕事の後はのほほんとしながら一緒に野球やってるんで、
”親方”とか”子方”とか関係なく楽しんでる。それもまた良いんでしょうね。」

同社の職人の平均年齢は24.5歳。番頭も20代。
現在14名の職人が在籍している。
今後2~3年で人数を40名規模にしていく計画を立てている。
一から仕事を教えられる新人担当の職長、
仕事ができて段取りのうまい人間、など
自社内にいる職人の適正を見て人材を育て定着させていく。
何かをやらせるのではなく、人材が定着しやすい環境作りや、居心地の良い状況を作るのが自分の仕事だと話してくれた。

ともに働く仲間と見る将来

まもなく、リリーフでは2つの新事業が立ち上がる。
外壁や外装のリフォーム工事全般を行うリフォーム工事部。
そしてドローンを用いた外壁調査を行うドローン事業部だ。


主軸はもちろん足場工事だが、
外装リフォームを自社で請ければ足場工事もセットで提供することができる。
それは自社のため職人を守るためでもあるが、
お客様にとっても業者がワンストップでやってくれることで
手間を省けてコストも下がる。

さらにドローンを使って工事の前に外壁の調査ができれば、
家の傷み具合や、どんなリフォームが最適なのか
お客様とともに確認しながら工事を進めることも可能だ。

BtoBだけでなく、BtoC向けの事業にも積極的に出て行き、
足場工事の事業をさらに広めたいと考えている。
一緒にリフォーム工事の営業をしてくれる方や、
ドローンオペレーションの仕事をしたい方も
これから募集するそうなので、
興味がある方はリリーフへ連絡してみてほしい。


最後に雑談しながら人生の目標って何ですか?
と聞いてみたところ、
「人生一度なんで、自分の夢を叶えていきたい。
そして自分の夢を叶えた結果、
それが従業員を守ることにつながっていることかな~。
それが目標かも。」とポロっと答えてくれた。

落合にはたくさんの夢がある。
飲食店もやってみたいし、親族が昔経営していた学習塾をもう一度復活させたい、などの夢もある。その話を聞いた時にも

「だって、職人たちが歳とって現場で働けなくなった時、
俺が他にも仕事していたら、そこで働いてもらうこともできるかもしれない。」と話していた。
無意識かもしれないが、将来の自分の目標の中にも、今一緒に働いている従業員への想いがある。

進学校だった高校を卒業してすぐに鳶の仕事に入ったが、
親は進学ではなく就職という進路を決めた落合に
反対は全くしなかった。
決めたことには真っ直ぐ、
辛抱強くやり抜けることが分かっていたのかもしれない。

今、リリーフの経理を厳しいプロの目で管理しているのは
長年他社にて経理一筋で勤めてきた母だ。
職人の経験しか無いままに会社を起こした落合に
経理の視点を伝え、
経営のサポートをしている彼女の日課は
毎朝会社をピカピカに掃除して、
神棚に御神酒をあげ職人全員の無事を祈ること。

ほんわりと穏やかだが、事務所前にタバコを捨てる職人がいたらバシっと叱る。
たたき上げの職人社長と、ベテラン経理の大女将、そんな2人が事務所を守っている。

職人が生き生きと仕事やプライベートに全力で取り組める環境作り、
そして新事業で培われるであろう新たな経験と実績をもとに
さらに同社が飛躍を遂げる日は近い。

2~3年後、広い資材ヤードにはさらにたくさんの足場資材が並び、
広場ではたくさんの職人たちが楽しくキャッチボールしている姿が見られるかもしれない。
40名体制になった株式会社リリーフがどんな会社になっていくのか、
在籍する職人がどのように成長し変わっていくのか、
その成長過程に私たちは多くを学ぶことになるだろう。

所在地:〒190-0182 東京都西多摩郡日の出町平井647-1
TEL: 042-588-5718   FAX:042-588-5719
会社URL:http://www.ashiba-relief.com

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