【建設用語大辞典】タイル工事業とは?

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【建設用語大辞典】タイル工事業とは?

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[2016/08/25]

タイル工事業について、施工内容や歴史、資格について調べてみました。

タイル工事について(英語表記:Tile Work)

タイル工事とは

タイル工事とは、床や壁などの仕上げにタイルを張っていく工事のことをさします。

建築の床面や壁面の仕上げとして用いられるのが薄板状の粘土焼成品です。

コンクリートタイル、プラスティックタイル、ガラスタイル、吸音材タイルなどの種類が挙げられ、

床や壁、天井などに用いられる薄板状の仕上げ材料を総じてタイルと呼ぶことがあります。

 

タイル工事の施工方法(関連用語解説)

■床タイル張りの場合 (手張りする場合 手順)

モルタル、コンクリートなどのセメント下地に、タイルを張っていく作業です。

タイルの大きさと下地が何なのかによって工法は変わります。

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床タイル張りの工程など非常に分かりやすい動画が公開されていましたのでご紹介いたします。

株式会社マクスさん 「タイル貼りは楽しいな.mp4」動画

https://www.youtube.com/watch?v=x0M5Ld0miQw

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下地がコンクリートの場合 / タイルの大きさが200角(197.8mmの正方形)くらいまで

1:下地となる張り付け面をしっかり清掃。

2:コンクリート面に、モルタルを伸ばし木ゴテなどで押さえ下地(塗り厚約40mm)を作る。

比較的小規模のタイル張りを想定していますが、車両が通るような場所であれば

しっかりモルタルに圧力を加えて下地を作る。

3:2で作ったモルタル上部全面に、さらに張り付け用のセメントやモルタルを塗り(塗り厚約5mm)、

タイルを押さえながら張り付ける(タイル下面に隙間ができないよう強く圧着する)。

 

下地がコンクリートの場合 / タイルの大きさ大型(200角以上)

1:下地をしっかり清掃する。

2:モルタル下地(敷きモルタル)を塗り厚約40mmほどで塗る。

3:モルタル下地に吸水調整材を塗布する。(膜を作り、上塗りするセメントからの水分吸収を防ぐ)

4:調整材が軽く乾いたら、張り付け用のモルタル(塗り厚約6mm)をクシ目を立てて広げる。

5:タイル裏面にも張り付け用のモルタル(塗り厚約6mm)をクシ目をつけて塗り、

下地のクシ目と合うように張り付ける。

6:タイルと下地を圧着する。

7:仕上げの目地材を設置。

 

下地が合板(厚さ12mm以上) / タイルの大きさ大型(200角以上)

1:合板に直接クシ目ゴテで接着剤を塗布(1度に3㎡以内に広げる)。

2:タイルを張り付けていく。

 

または、モルタル下地へ接着剤を塗布してタイルを張り付けることもあります。

次に紹介する内装壁へのタイル張りと同様の方法です。

この場合は水がかからない場所への施工が必要になります。

 

■内装壁タイル張りの場合

上記の床施工が材料にモルタルを使うところを、

内装壁の場合は有機質接着剤を使用することが多いです。

モルタル下地では不可能なボード下地へも接着剤であればタイル張りができますし、

モルタル下地に比べて剥離がはるかに少なく、白華(強度には問題ありませんが、

コンクリートやモルタルの表面に白い氷柱のようなものができること)も起きないなど

施工性が良いことから普及が進んでいます。

難点はモルタル材料に比べて施工コストが少し高いことです。

 

接着剤張り(コンクリート躯体へ施工の場合)

1:モルタル下地を金鏝で仕上げる、またはボード下地を設置。

2:下地へ接着剤をクシ目ゴテで塗布(1度に2㎡以内)し、

手早くタイルを揉み込みながら張り付ける。

 

接着剤改良圧着張り

タイルの裏あし(タイル裏面に、接着しやすくするためにつけた凹凸)が2mm以上の場合は、

上記の接着剤張りの際に、タイル自体にも接着剤を塗って(塗り厚2~3mm)張り付ける方法をとります。

 

■外装壁タイル張りの場合

外装壁タイル張り施工法には、大きく分けて

手張り工法・先付け工法・乾式工法の三種類あります。

(躯体が鉄骨造(S)なのか、コンクリート造(SRC)や鉄筋コンクリート造(RC)なのか、

木造なのかによっても施工法は変わってきます。)

 

手張り工法・・・・・・・・・・・・・・・・

出来あがった躯体に対してモルタルなどを使ってタイルを貼り付けていく工法です。

昔から使われている工法ですが、改良も重ねられています。

現在6つの張り方が主流です。

圧着張り・・下地にモルタルを塗って、その張り付けモルタルがまだ柔らかいうちに

手早くタイルを張っていく方法。(モルタルの塗り置き時間が長くなると

接着強度が落ちてしまう)

タイル張り付け時には充分に叩き押さえて、モルタルになじませる。

その際たたき板などを用いる。

 タイル圧着張り

       

改良圧着張り・・下地にモルタルを塗って、その張り付けモルタルがまだ柔らかいうちに

タイルの裏面にも同じ張り付けモルタルを塗って、張り付ける方法。

タイル張り付け時には充分に叩き押さえて、モルタルになじませる。

 タイル 改良圧着張り

 

改良積み上げ張り・・積み上げ張りは古くから使われてきた張り方で、

タイルを壁面の下から上に張っていく方法です。

改良版は下地とタイル裏面との密着性を高めた張り方です。

まず下地となる平坦なモルタルを作った後(コンクリート面でも可)、

タイルの裏面全体に張り付けモルタルを隙間なくのせて、素早く張り付けていきます。

その際はふり粉(張り付けモルタルの上にセメントをふりかけること)をしません。

 タイル 改良積み上げ張り

 

密着張り・・下地に張り付けモルタルを塗って、

モルタルが固まらないうちに振動工具でタイルを張り付ける方法です。

タイルに振動を与えながら埋め込んでいくように張り付けます。

 タイル 密着張り

 

マスク張り・・モザイクユニットタイル(1枚のタイル表面積が50㎠以下の複数のタイルを

1枚のシートにユニット化したもの)の裏面に、塗り厚を均一にするために

モルタル塗布用の型枠(マスク)をかぶせて張り付けモルタルを隙間なく型枠に詰めるように塗って、

マスクを外してタイルを張り付ける方法。

張り付ける際のたたき押さえを充分に行うことが非常に重要です。

 タイル マスク張り1

 タイル マスク張り2

 タイル マスク張り3

 タイル マスク張り4

 タイル マスク張り5

 タイル マスク張り6

 タイル マスク張り7

       

モザイクタイル張り・・上記のマスク張りはタイルの裏面に張り付けモルタルを塗りましたが

モザイルタイル張りは、下地に張り付けモルタルを塗って、モザイルタイルユニットを張っていく方法です。

モルタルが柔らかいうちにタイルを充分にたたき押さえる必要があります。

 タイル モザイクタイル張り

 

先付け工法・・・・・・・・・・・・・・・・

建物の骨組み(躯体)となるコンクリートを打つのと同時にタイルを打ち込む方法のことです。

先付けすることで、タイルと躯体との接着が強固なものになるのと、

躯体が出来あがってからタイル張りをするよりも工期が短く効率的になります。

ただし、どのタイルを使用するのか、割付けをどうするか、使用タイルの発注などの検討を

実際の施工日よりもかなり前段階で決定して発注する必要がありますので、

工期の短縮はできますが、十分な打ち合わせは必要です。

先付け工法にも色々な方法がありますが、型枠先付けと、PC板先付け2種類に大きく分類できます。

①型枠先付け工法

現場にてタイルやタイルユニットを型枠に固定して、

コンクリートの打設と同時にタイルを張り付ける方法です。

型枠先付け工法の主流は3つです。

目地ます法・・型枠に発泡スチロールやゴム製の目地ます(タイルをはめる枠)をはめて、

目地ますにタイルを一つづはめ込んでいき、コンクリートを流し込んで打設する方法。

コンクリートの打設後に目地ますを取り外す。

よく二丁掛けタイル(227mm×60mmサイズのタイルで、レンガの長手と同じサイズ)の場合には使われます。

ただし、タイルと目地ますのサイズが違っていたりすると、タイルがはまらないなどのトラブルもある。

  タイル 目地ます法

 

タイルシート法・・合成樹脂のシートに複数のタイルを連結させたタイルシートを

型枠にステープル(ホチキス針)や、釘で止めてコンクリートを流し込み打設する方法。

目地ます法よりは、タイルをはめ込む手間が少なくなりますが、

シート単位なので、施工場所に合わせたシート種類が必要になります。

またタイルシートはメーカー加工されているので、それぞれに注意点があり確認が必要。

二丁掛けタイルよりも小さいタイルを使用する場合に使われることが多い。

  タイルシート工法

 

桟木法・・特殊タイルや、大型タイルの先付けの際に使う方法。

タイルのデザインや配置場所に合わせて、型枠に桟木(さんぎ)という角材を取り付け、

さらにタイルと桟木を頭なし釘などで留める。その上からコンクリートを流し込んで打設。

タイルの形状によっては、目地の部分から打設時のコンクリートが漏れるのを防ぐために、

テープやモルタルで目地部を塞ぐ処置をすることもあります。

桟木の配置取り付けや、タイルの取り付けにも時間と手間を要します。

  タイル 桟木法

       

②PC板先付け工法

PC板(プレキャストコンクリート板)とは、製造工場などであらかじめ作る

鉄筋コンクリートの部材のことです。

①の型枠先付けとは違い、現場で型枠に固定するのではなく、

工場でタイルを敷いた型枠にコンクリートを流し込み、タイル張りされたPC板を作る方法です。

タイル単体法・・タイルを置くのと同時に、ゴム製、木製、金属製の目地ますを

置いていく(置き目地)方法。

ゴム製や発泡スチロール製の目地ますを取り付けてからタイルをはめ込む(目地ます)方法。

小口平(108mm×60mmサイズ)以上のタイルの場合に使われる方法。

はめていく過程があるため作業効率は低いですが、目地の納まりはいいです。

 

タイルシート法・・メーカーで加工されたタイルシートを配置して、コンクリートを流し込みPC板を作る方法。

作業効率は非常に高いですが、シートとシートの間の仕上がりが

うまく納まらないこともあるので、シート配置の際に両面テープなどで留め置きする必要がある。

 

大型タイルPC絶縁工法・・600角以上(600mm×600mm)の大型タイルの場合に使用されます。

(タイルの厚みは10mm以上、目地幅8mm以上)

あらかじめ穴開き加工されたタイル裏面に、定着用の金具を取り付け、

さらに弾力性のある裏面処理剤をタイル裏面に塗布してその上からコンクリートを流し込みPC板を作る方法です。

タイルに取り付けた定着金具がコンクリート中に埋設されるので、コンクリートとタイルは強く定着でき、大型タイルも固定されます。

固定はされているものの、裏面処理剤によってタイルとコンクリートは絶縁されているのでタイルのひび割れは防止できるのも特長です。

 

 

乾式工法・・・・・・・・・・・・・・・・

コンクリートやモルタルを使用せず、有機質接着剤、金具(ビス)などでタイルを張り付ける工法です。

外壁で使用されるのはパネル工法があります。製造工場にてタイルを張り付けたパネルを作って、現場で取り付けます。

住宅外壁乾式工法・・タイルの下地になるベースサイディング(タイルを引っ掛ける凸部がついた板)に

専用接着剤を塗布し、タイルをベースサイディングの凸部に引っ掛けてしっかり圧着する工法。

 タイル 住宅外壁乾式工法

 

ALCタイルパネル・・ALC(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)パネルに

タイルを張ったもので、現場の躯体に取り付けられたアングル(L字型の鋼材:山形鋼)に金具で取り付けます。

 ALCタイルパネル

  

押出成形セメント板タイルパネル・・押出成形セメント板(ECP)は、

セメントに混和剤と繊維質などを混ぜ合わせ、蓮根のような中空きの形状に押し出して成形し、高温高圧蒸気で養生させたパネルです。

そのパネル板に工場にてタイル張りをしたもののことを押出成形セメント板タイルパネルと言います。

現場の躯体に取り付けたアングルに、金具で取り付けます。

 押出成形セメント板タイルパネル

 

ファスナー工法・・大型タイルや石材の上下断面部分に穴加工をして、

躯体に取り付けたL字型のファスナーという専用金具でタイルを躯体に取り付けていく方法です。

 タイル ファスナー工法

       

アスロックタイル ハンギングシステム・・押出成形セメント板に凸部加工したアスロック板に

弾性接着剤を塗布し、タイルを引っ掛けていく工法です。

アスロック板の強度の高さや、施工の簡単さ、重量が軽い点などがメリットです。

 ATH アスロックタイルハンギングシステム

 

■タイル洗い

新設タイル張りの場合、セメントやモルタルによる汚れや、

接着剤、ペンキ・吹き付け塗料の汚れなどが付着しがちです。

そのため、タイルを新設する場合は施工の最後にタイルを洗浄します。

タイル洗浄にしようされる薬液は汚れによって変わります。

モルタル汚れであれば、塩酸やタイペット剤を使用しますし、接着剤を落とすためにははく離剤などを使います。

ただ、汚れだけでなく、タイル素材にも考慮して薬液を選定する必要があります。

例えば、塩酸によって変色してしまうタイルもありますので、洗浄薬液の選定は慎重に行う必要があります。

>タイル洗いの流れ

①周囲の養生

②タイル面・目地部分に水をしっかりかける

③洗浄薬液の塗布

④ブラシなどで汚れを擦り落とす

⑤水で洗い流して乾燥させる

最初に水をしっかりかけることが意外と重要です。

先に水を含ませずに、いきなり薬液を塗布すると内部に浸透しすぎて

最後の洗い流しで薬液を落としきることができなくなってしまいます。

また、水を含ませた場合でも、薬液塗布から5分以上経ってしまうと

後になって目地部が変色してしますことがあります。

 

既設タイルの洗浄について。

白や淡色系の外壁タイルは汚れが目立ちがちです。また、年月や風雨によって汚れが目立つ場合、

これらを放置しておくと通常の洗剤や塩酸系薬剤では汚れが取れなくなってしまいます。

>そういった汚れを洗浄する流れ

①周囲の養生

②タイル面・目地部分に水をかける

③薬液を塗布

④ナイロンブラシや研磨シートで汚れを擦り落とす

⑤水で洗い流し、薬液残りがないように表面を擦りながら洗い流す

⑥全面水洗いし、乾燥させる

薬液が垂れた場合は、可能な限り塗り伸ばして放置しない。垂れを放置するとシミになることがあります。

 

歴史、成り立ち

紀元前18世紀頃にメソポタミヤのピラミッドにタイルが使用されていました。

それは今日のような施釉(せゆう)タイル(=タイルにうわ薬で色つけ装飾したタイル)に近い形といわれています。

レンガを焼いて建築物に使ったり、装飾建物としてのタイルを作ったり、素地に浮き彫りを施してラスター釉薬(うわぐすり)をかけた精巧なものなどが遺跡からたくさん出土されています。

これらが、紀元前数世紀頃のものとされています。

中近東寺院の内装・外装に盛んにタイルが用いられており、イスラム教の布教がタイル文化と技術を世界に広めたとされます。

19世紀後半になると、初めて規格寸法タイルとして生産されるようになります。

日本では、飛鳥時代に百済から仏舎利とともに僧や寺工、画工、瓦博士がつたえられています。

その際に一緒にもたらされたのが中国のレンガとされる「せん」です。

これが、所謂日本におけるタイルの先がけです。

本格的にタイルが日本に普及し始めたのは、明治時代頃からで、西洋館が数多く建てられるようになってからです。

床や暖炉まわりに多くのタイルが使われました。

現在日本における湿式タイルの原点であるレンガの国産化は明治初期頃からのことです。

 

施工価格帯

タイルを張る職人の作業費をタイル工事施工費といいます。

タイル工事作業を大きく分けると3つの作業に分けられます。「タイル貼り」「目地詰め」「タイル洗い」の3工程です。

タイル材料費として、タイル本体価格と幅材費用(タイルを張り付ける接着剤やモルタルや目地剤)などが必要となってきます。

参考までに、ごく一般的な家庭キッチンと玄関のタイル工事には以下のような費用がかかってきます。

参考価格として、タイル貼付け箇所や施工面積、使用タイルの種類と枚数などのさまざまな条件によっては金額が異なります。

 

キッチン4.7m2の場合…

タイル材料費43,000円、幅材費6,000円、施工費45,000円 合計94,000円

玄関壁5.2m2の場合…

タイル材料費81,000円、幅材費8,000円、施工費25,000円 合計114,000円

玄関床4.8m2の場合…

タイル材料費74,000円、幅材費8,000円、施工費50,000円 合計132,000円

以上、新築の場合です。

 

国家資格

タイル工事における専任技術者資格要件とは…

タイル工事における営業所ごとの専任技術者になることが可能な国家資格とは以下に挙げられます。

特定建設業許可

・1級建築士

・2級建築士+2年以上の指導監督的実務経験

・1級建築施工管理技士

・2級建築施工管理技士(肢体)+2年以上の指導監督的実務経験

・2級建築施工管理技士(仕上げ)+2年以上の指導監督的実務経験

・ブロック建築、ブロック建築士、コンクリート積みブロック施工+2年以上の指導監督的実務経験

・築炉・築炉工・レンガ積み+2年以上の指導監督的実務経験

・タイル貼り、タイル貼り工+2年以上の指導的実務経験

 

一般建築業許可

・1級建築士

・2級建築士

・1級建築施工管理技士

・1級建築施工管理技士(肢体)

・1級建築施工管理技士(仕上げ)

・ブロック建築、ブロック建築士、コンクリート積みブロック施工

・築炉、築炉工、レンガ積み

・タイル貼り・タイル貼り工


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